【宿泊レビュー】インターコンチネンタル グランド ホートラム in ベトナム
インターコンチネンタルだからと期待は禁物。値段相応のホテルと思って行くとマシ。
ベトナム南部の中心都市ホーチミンから車でおよそ2時間半、ブンタウの東側にあるビーチリゾート「Ho Tram」。ホートラムとかホーチャムと呼ばれています。
2023年時点では絶賛開発進行中、といった感じでリゾートホテルが続々と出来つつあります。ただ、まだまだダナンやさらに最近だとニャチャンのような開発の進んだビーチリゾートというよりは、その一歩手前といったところで、今後注目度が高まる気配。
ということで今はまだまだ観光客の数は少なめで、ホテルの料金も他のベトナムのリゾート地と比べると低めです。
今回泊まったインターコンチネンタル グランド ホートラム(InterContinental Grand Ho Tram)もインターコンチネンタルブランドにしてはかなり手頃でした。ただ、この記事である程度詳しく説明しますが、まあ値段相応と思っておいた方がいいホテルです。
尚、ここはインターコンチネンタルの他にホリデイ イン リゾート ホートラムビーチ(Holiday Inn Resort Ho Tram Beach)というこれまた別のIHGブランドのホテルが同じ敷地内にあって繋がっており、客室やフロント以外ほぼ全ての施設が共有となっています。そしてそれらをまとめて The Grand Ho Tram、という名称で括っているようです(単に The Grand と書いてあったりもします)。
ホリデイインリゾートの方が少しだけですが低価格。そしてよりファミリー向けです。
敷地はなかなか広大で、ホテルの建物自体もかなり大きいです。施設もカジノ、ナイトクラブ、ブティックショップなどなど見てまわるだけでもそこそこ時間がかかるレベル。
尚、このホテルは元々Grand Ho Tram Hotelというカジノリゾートだったのが、2021年にインターコンチネンタルにリブランドされたようです。
今回はインターコンチネンタルの方に家族3人で3泊しました。ただ、正直6歳の子供がいる我が家としてはホリデイインリゾートの方が良かったかな、いうのが本音。そこまで大差はないですが。
アクセスとホテル周辺
まずはホテルへの行き方から。もちろんレンタカーなどで自力でホテルまで行く方法もありますが、自分はホテルの無料送迎バス(シャトルバス)を利用しました。
無料送迎バス
今回自分はIHGの公式サイトからホテルの予約を取ったのですが、宿泊の数週間前にホテルからメールがあり、そのやり取りの中でバスの席の予約もできました。(座席指定はできず、席数確保のみ。)
ホテル側からのメールによると、2023年10月時点でのバス運行スケジュールは以下の通り。
ホーチミン発ホテル行き | ホテル発ホーチミン行き |
---|---|
10:00 | 14:00 |
11:00 |
宿泊客が多ければホテルからの帰りも2便に増えるのかもしれません。
今回自分たちは行きはホーチミン11時発の便、帰りはホテル14時発の便を予約。
ホーチミンでの乗車場所(ピックアップ場所)は1区の以下の住所にある普通のビルの前。帰りのドロップオフも同じ場所です。
Hai Ha Building, 217 Nguyen Van Thu, Dakao Ward, District 1, HCMC
乗り心地や道中
バスは思っていたよりちゃんとしてて、普通に快適でした。
行きも帰りもガラガラでもなく満席でもなくといったところで、乗車率5割か6割くらいだったと思います。
バスの中はガンガン冷えて寒いだろうと思ってましたが、そんなことはなく普通に適温でした。
所要時間は2時間半。行きはちょうどそれくらいでホテルまで着きましたが、帰りは若干ホーチミン市内で渋滞があったので3時間近くかかりました。
途中で1回トイレ休憩があります。大衆食堂と土産物屋が合わさったようなそこそこ広いところで、軽食や飲み物も必要であれば買えます。ちなみに各座席に水の小ペットボトルが1本がついてきます。
2時間半はけっこう長いと思ってましたが、外を眺めていたりスマホを見てたりうとうとしてたら案外すぐ着きました。
エントランスから客室まで
送迎バスはホテルのほぼ真横に到着します。
The Grandのエントランス↓。広めでリゾートって感じです。
ロビーエリア
エントランスに続いてロビーもかなり広めで、入って右側がインターコンチネンタルのフロント、左側がホリデイインリゾートのフロントとなっています。(ホリデイインリゾートに関しては客室のある建物の方でもチェックインができるみたいでしたが、詳細は不明。)
フロントスタッフは若干ベトナム訛りの強い英語で聞き取りにくかったのと、館内の施設の説明はほぼなしでした。
フロント以外にも言えることですが、スタッフのレベルとしてはやはりインターコンチネンタルサイゴンなどと比べるとやや劣るかな、というのが正直な感想。
あとこのホテルにはカジノがあるということで、チェックイン時にパスポートのスタンプを念入りに調べられました。(ABTCなどビジネス目的で入国する場合は注意が必要そうです。)
自分はなんちゃってIHGダイヤモンド会員なのですが、クラブラウンジはなしで、代わり(?)に施設内で使える280,000ドンのクレジットがもらえました。ただし施設内すべてのお店で使えるわけではなく、けっこう限られたレストランやバーのみで利用可能。どうも使えないレストランは外部のチェーンが入っているようで、運営母体がホテルと違うようです。
館内はなかなかの広さなので、ロビーから客室棟まで少し距離があります。
記事後半の施設の部分でも写真紹介しますが、内装は結構チャイナっぽい装飾が多いように感じました。
客室棟に行く途中もちょっとした宮殿かって感じの豪華さ。見た目だけは。
客室
今回アサインいただいたのは「King Bed Classic Grand Golf View」というお部屋。
館内の豪華さからすると意外と普通の大きさと内装。
水回りは見た目は綺麗ですが、細部の作りはやや雑でドアのスライドがガタっていたりトイレの便座が少しずれていたり、細かい配慮はあまりなし。
セパレートのバスタブがありましたが、シャワールームとけっこう離れています。なんでこういう配置にしたのかよくわかりません。
シャワーは水圧は問題なかったですが、お湯が出るまでかなり時間がかかります。たぶん5分近くかかったかと。
あと細かいところを言えば、ドライヤーが壊れていて取り替えてもらったり、コンセントが異常に差しにくかったり、TVのチャンネルがベトナム語吹き替えが多かったり、ベッドが柔らかめで少し寝にくかったり。
まあ値段が値段なのでこんなもんでしょう。あまり期待しすぎてはいけません。
部屋からの眺めは半分ホテルの敷地、向こうにゴルフ場、そしてちょっと海が見える程度。↓の通りまだまだ開発がこれからなのがわかるかと。
尚、ホテル近くのTHE BLUFFSというゴルフ場はそこそこ人気のようでした。
チェックインの際にミニバーは無料です、と言われて期待してたのですが、ここでも期待しすぎてはいけないことを思い知らされました↓。
客室のフロア / 廊下はこんな感じ↓。
プール & ビーチ
The Grand Ho Tramの目玉とも言えるプールは敷地の真ん中に位置しており、インターコンチネンタル側、ホリデイインリゾート側どちらからもすぐアクセスできるようになっています。
プールは大きく分けても5箇所くらいあり、面積的にはなかなか広め。
タオルを受け取れる場所も複数あったり、アイテムのレンタルがあったり、軽食&飲食ができる場所も数箇所あります。
写真映えするところはいろいろありますし、綺麗は綺麗ですが、よーく見るとタイルが割れていたり、コバエのような虫がけっこう多かったりといったことはあります。
あとプールのそこが少しザラザラしていて、子供はそれで足の親指の裏が少し赤くなって痛がっていました。
すぐ前がビーチになっており、海を眺めることができます。
↓はホリデイインリゾートの建物。対面にインターコンチネンタルの建物があります。
バーカウンターも2つありますが、そもそも宿泊客が少ないのもあって終始誰もいませんでした。
こちら↓の見た目いい感じのスライダーは傾斜がゆるい上に滑る素材でできていないので、ぜんぜんダメ。ほんと見た目だけ。
子供向けのちょっとしたプレイエリアもありますが、幼稚園までがメインといった感じで、小学生以上には少し物足りないかもしれません。
ちょっとしたカバナベッド風の場所↓は有料。
また、↓のようなプールレンタル品も有料で、だいたい30分と1時間単位のレンタルになっていました。
レンタルアイテムやマリーンアクティビティーの料金は↓の写真の通り。リゾートホテルということで、そんなに安くはないです。
ドリンクやちょっとしたフードもありますが、全体的にそこまでレベルは大したことありません。(モヒートも頼みましたが微妙でした。)
プールサイドのメニュー↓。場所とクオリティーを鑑みるとそこまで安いとは言えません。
ビーチ
プールからすぐにビーチにアクセスできるようになっており、意外と綺麗で砂も細かいです。
海もダナンなどよりもぜんぜん綺麗でした。もちろん透き通るような綺麗さはありませんが。
とりあえずめちゃくちゃ人が少ないのでそこは良いですが、日陰やパラソルはほぼないので短時間でないと暑さが辛いです。
朝食
IHG公式サイトで見る限りは、宿泊料金に朝食が含まれているのが一般的なようです。子供は3歳までは無料、4歳から11歳が$10、12歳以上が$48というのが正規料金とのこと。
会場はホリデイインリゾート棟の1階にあるレストラン「Lemongrass」。
開放的で広さもそこそこあり、曲線を基調としたデザインが綺麗です。
スタッフの数も十分で、みなさん親切です。(ベトナム語訛りの英語が聞き取りにくいですが。)
日本料理はほぼありませんが、ウェスタン、ベトナム料理、中華、サラダ、フルーツなど一通り種類はあります。
ウェスタンフードの先はエッグステーションとベトナム料理コーナーがあります。
ベトナム料理は日替わりでヌードルと米料理がありました。滞在した3日間すべて違う料理でうちフォーは1日だけでした。
ただ、料理はベトナム料理含め全体的にインターコンチネンタルのブランドを考えるとややクオリティー低め。まあこの記事で何度も書いているように値段相応の期待値設定が必要です。
フレッシュジュースも日替わりのヘルシージュースしかありません。(これは毎日美味しかったですが。)
個人的にはフレッシュジュースと、あとはミニフランスパンが美味しかったくらいで、他の料理はあまり印象に残っていません。フルーツも当たり外れがややあったような気がします。
外にもテーブルがあり、プールが少し見えたり、雰囲気は良いです。
朝食を総括すると、空間とスタッフはGood。でも肝心の料理は値段相応、という感じ。
でもまあそこまで不満はありません。
その他の施設
ダイニング系
朝食会場にもなっているレストランLemongrassの入り口手前にはCoralというカフェがあり、ちょっとしたフードも提供しています。
こちら↓がCoralの前の空間。ホリデイインリゾートの方がなんかデザインがモダンで明るい感じ。
Coral以外にもカフェやファストフード的なものを提供しているお店がもう一軒↓。
レストランは他にも何軒かあるようしたが、閉まっているお店もいくつかありました。詳しくは公式サイト↓をチェックしてみて下さい。
服その他
施設内にはアパレル系のお店も何軒かあり、持っていったサンダルが壊れるアクシデントに見舞われた自分はこのうちの一店舗でサンダルを購入しました。1,000円ちょっとで意外と良心的でしたし、ホテル内で買えたので楽でした。
カジノ
THE GRAND CLUBという名前らしいカジノ。中華系なんでしょうか。利用してないので中はまったくわかりません。
ナイトクラブ
ロビーフロアのフロントの近くにナイトクラブがあってちょっと意外でしたが、こちらも利用していないので中の雰囲気や料金などは不明。というかそもそも金土の夜しかオープンしてないようでした。
子供向け
キッズ向け施設としては、まず映画館(シネマ)。ただ、メジャーな映画はほぼ上映していないようで、かなりマイナーあるいはベトナム映画ばかりでした。ちなみに有料ですが、結構安かったと思います。
続いてゲームセンター。スタッフも常駐。確かコインを買って遊ぶタイプだったと思います。
ゲームセンターの横というか一画はボーリング場になっています。といってもたった2レーンの小さなもの。こちらも有料。
あと小さなお子さん向けのキッズエリア。こちらも有料。
屋外エリア
プールやビーチ以外のアウトドアエリアとしては、まずちょっとした庭園迷路。
その先にリゾートホテルではよくあるビッグサイズのチェス盤。
そしてさらにその先にはちょっとしたプレイグラウンド。ここは天気がいいとかなり暑くなるので夕方以降がおすすめ。
その他
ホリデイインリゾート側に薬局がありますが、月火は休みで水曜から日曜のみオープン。
その他にはちょっとしたコンビニみたいなのがインターコンチネンタル側、ホリデイインリゾート側それぞれ1店舗ずつ。
あとスポーツバーのようなお店もありました。
とりあえずけっこういろんなお店があるので詳しくは公式サイトでご確認を。
ひとこと
今回の滞在中に観察した限りでは、宿泊客はベトナム人5割超、中華系3割ほど、あとは欧米人、韓国人がちょこちょこ。日本人は自分たち以外に1組しかみませんでした。
どちらかというとホーチミンシティーなど近場に住むベトナム人の宿泊客が多いのかもしれません。完全に予想ですが。
今回3泊した宿泊料金がこちら↓。IHG公式からの予約です。
1ドル145円換算で5万5千円ほど。1泊18,000円ちょっと。インターコンチネンタルかつ朝食つきと考えると安いですが、やはり値段相応のクオリティーという印象だったので、インターコンチネンタルというのはほぼ名前だけと思っておいた方がいいかと思います。
記事内でも少し書きましたが、どちらかというとホリデイインリゾートの方がデザインがモダンでスタイリッシュですし、朝食場所にも近いのであえてインターコンチネンタルを選ぶ必要はあまりないかもしれません。部屋もそんなに素晴らしいわけでもないので。特に子連れ家族だとホリデイインリゾートをおすすめします。
全体としてはまあプールと部屋はいいとして、飲食のクオリティーがもう少し高ければなーと個人的には感じました。ちなみに今回夕食はホテルからタクシーで数分(片道400円弱)のシーフードレストランに毎日足を運びました。そのためホテルのレストランはほぼ利用せず(ランチくらい)。